2007年04月09日

油の報酬

『ニッポン全国マヨネーズ中毒』(伏木亨/講談社)という本を見つけまして、つい読んでしまいました。私もアンチマヨラーでありますゆえ。

2003年刊ですが、豊穣な現代日本のおかしな食生活やダイエットについて鋭く斬ったコラムで、今でも食の事情はちっとも変わってないなと痛感します。

さて、表題となった記事を見ますと、人がマヨネーズを好むのはマヨネーズが多量の油を含むからなのだとか。
『油の薬理学的報酬効果』というしち難しい記述があります。要は、油を使った食物はおいしくて、脳に快感を与えるので病みつきになるのだとか。

油がおいしいなんて、信じられなーい。

私は天ぷらやフライなどの揚げものをほとんど食べません。自分で料理すると台所が汚れて嫌だし、買うにしても食指が動かないんです。
若いころはよく食べていました。年を取るとあっさり好みになるというのはほんとうですね。マヨネーズはたまたま子ども時代から嫌いだっただけ。
健康のため最近まで自家製ニンニク油を飲んでいましたが、油そのものを飲むのってけっこう苦痛です。喉が受けつけにくいんです。

あ、でもバターは大好き。
バターだけなめるのはごめんだけど、バターの風味が口の中に広がると幸せ気分にひたれますねー。そっか、それが快感なのか。

人間が油を好むのは理論的に納得がいきます。
油脂のエネルギーは1グラム9kcal。それに比べて炭水化物や蛋白質は4kcalです。半分以下。同じ量を食べるならば、油脂のほうがずっと効率が良いのです。
人類は長い間思うように食物を得られず、飢餓に苦しんできました。必要エネルギーを満たす食べ物にありつくには大変な苦労が必要だったのです。そうこうしているうちに、少量でも生き延びることのできる油分に対して敏感に反応する体質に進化します。それが薬理学的報酬効果とやらでしょうね。

むろんほかの動物だってそうですよ。
うちで飼っていた雀は、ご飯粒が大好きだけど、ピーナツのかけらを見せるとご飯そっちのけで飛びついてきました。ピーナツに含まれる油脂を本能で嗅ぎ分けたのでしょうね。

でも雀と人間の違いは・・・人間はケーキは別腹とばかりに、目や脳に支配された食べ方をするけど、雀は必要量を腹に収めると、あとはどんな好物を出しても見向きもしません。だから肥満の雀なんて存在しないのです。

飢餓問題の解決という予想外の事態に対処できずにいる先進国人が取り組まなければならないのは、油をおいしいと感じる本能をいかにコントロールして食べ過ぎを防ぐかということなのです。
投稿 ルノ at 22:45 | コメント(0) | TB(0) | 食事とダイエット
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